Magic-FR2
NEW COMPETITION GLIDER '05


Technical information
from
Bruce Goldsmith


Design FR2

1)3列のライン配置

これまでのパラグライダーのほとんどはA〜DorEの4〜5列のラインアタッチメントが施されていました。
私たちはFR−2の開発において新しいプロファイルと翼形成のための内部構造の効果的な組み合わせを発見し
A〜Cたった3列
のラインアタッチメントで充分な安定性が確保できる事を確認しました。
このテクノロジーは一切の副作用なしに次のアドバンテージをもたらします。

1、ライン延長の削減70m
2、ラインのからみによるトラブルの減少
3、ドラッグの減少による+0.5ポイントの滑空比向上 (飛行速度が上がれば上がるほど効果は大きくなる)
4、翼の加減速とパイロットの加減速のタイムラグ減少(ハイスピード時のピッチ安定向上)
5、グライダー重量の減少  <
5,1kg(FR2−M)>

2)7.2のアスペクトレシオと XXX(トリプルエックスシステム)

”どの翼もアスペクトレシオを上げる事が性能向上につながる”ということは昔から知られている事です。
しかしパラグライダーの場合はその構造上”形状的にに安定していること”という前提条件があるがゆえ、
闇雲にアスペクトを上げる事は逆効果をもたらすのです。

私たちの開発によって生まれた最適な翼内部構造とその配置、又全く新しい翼変形防止技術XXXシステムは、
充分な剛性の向上をうみ、より高いアスペクトレシオへの発展を容易なものにしたのです。
7.2のフラットアスペクトは7.0〜7.5までのいくつかの異なったアスペクト比のプロトタイプの中から、
翼内部構造が作り出す剛性と最もマッチするものが採用された結果です。
硬すぎる翼、柔らかすぎる翼は開発段階で取り除かれ、全速度域に渡って最も良いバランスを持つアスペクト比が選択されたのです。

XXX(トリプルエックス)システム 
翼を下から見上げたとき、特徴的に透けて見えるのがXXXシステムです。
このシステムは建物の”はすかい”と同じ役割を持っています。
グライダーにプラスアルファの剛性を与えようとするときに非常に有効な手法であり、
わずかな重量増加で目的を果たすことが出来るというのも優れた点です。

3)小さく美しい翼

全ての構造的な変更がこの翼を空力的に非常に優れたものにしました。
結果、投影アスペクト比は前作の4.5から5.5へと大きくなり、アーチを深くする事も翼面積を大きく維持する必要も無くなったのです。
FR2の翼とラインが作る三角形、翼平面形の自然に受け入れられる美しさは特殊な手法やつじつま合わせを必要としていない事を証明し、滑空機としてより洗練されている事を表しています。

サイズ選択の際、この翼の飛行効率が驚異的に高い事を忘れてはいけません。
効率の高い翼は物理的な法則に基づき、高い翼面加重、速い巡航速度、より良い沈下率で飛行することができるのです。
特にパラグライダーにおいては翼面加重の増大が翼の形状安定と形状安定による飛行性能の安定発揮をもたらす事も忘れてはならないでしょう。



                実測面積に対する翼面加重


Flight techinic FR2

FR2はここまでに説明したとおり、これまでのパラグライダーとは比較にならない速度と飛行性能をもっています。
この事はあなたがFR2にのる際に、これまでの速度管理やランディングアプローチに対して持っていた、
グライダーコントロールのイメージを変えていく必要があることを示唆しています。
又、コンペティションに参加する前に性能に順応するための時間を充分にとってほしいと思います。
FR2の対象パイロットは一般的な競技モデルに乗るための最低条件と同じく、以下の条件を満たす必要があると考えます。

1、500時間の総フライト時間及び100時間以上の年間フライト時間があること
2、クラバットやつぶれに対して状況に応じた適切な対処が出来、アクティブパイロッティング技術を持っていること
3、公式ナショナルリーグ以上のコンペティションに参加している競技者である事


1)フライト
飛行速度について:
巡航速度は42km/h 失速速度は24km/hで、一般的なコンペティショングライダーよりも3〜4km/h速い事を念頭においてください。アクセレーターをフルロックすると65km/hに達します。
感覚的にこれまでのグライダーよりもとても速く感じ、ついブレークを引き気味で飛んでしまいそうになりますがストレートフライトではなるべくブレークコードを使わずに飛べるよう、巡航速度に慣れてほしいと思います。
又、サーマルの中でもブレーク操作の量は少なめにしてください。計器類をチェックしながら飛ぶとFR2の最小沈下のブレーク位置が高いことが判ると思います。
つぶれに対する抵抗力はアクセルを使用したときに最も高まります。強くてコアの細い荒れ気味のサーマルなどではアクセルを10〜20%使用したほうが、剛性、旋回安定が増すでしょう。


2)ランディング
飛行速度・滑空比の増大に合わせてランディングアプローチのプランニングも変える必要があります。
緊急避難的に小さなランディングに降りなければならない時、これまでのグライダーでは可能だった小さな8の字を繰り返すようなランディングは難しくなるでしょう。
ハンググライダーの様に適切な場所に適切なアプローチをする判断を高い高度のうちに下さなければなりません。
地面近くでの大きなピッチングを防ぐため高度処理の最中は速度の増減を最小限にしてください。
フルブレーク(フレアー)動作は地面に足が付く直前まで待って行ってください。
高すぎる、又は中途半端な高さでフレアーをかけない事、フレアーによって大きすぎるピッチアップが起こらないようにする事が必要です。





プロトタイプも含め200以上のコンペティショングライダーを今までに製作してきました。
過去を振り返ったとき15年前には想像も出来なかった進化がテクノロジーの進歩と共に起きているのです。
このグライダーで飛行するとき、あらためてその事を実感し大きな喜びを感じています。
FR2の完成によって得られた喜びは、今、更なる進歩を求めるためのモチベーションへと変わっています。
パラグライダーの進化はまだ続くのです。

Bruce Goldsmith