1)リーディングエッヂ付近の劣化
キャノピークロスの中で他の部位と比較して最も早く劣化していくのはリーディングエッヂ付近です。
これには2つの原因が存在します。
原因1・・・最も太陽光線を浴びる時間が長い
キャノピーが地面に置かれている時は翼下面が、そしてフライト中は上面が太陽に照らされ、紫外線を浴びてしまいます。
この両方の場面を通し常に紫外線を浴び続けてしまうのがリーディングエッヂ周辺です。
原因2・・・キャノピー外側で最も負荷が大きい
翼全体の加重配分によって、さらには飛行中の気圧差によって、キャノピー外面で一番大きな力が加わっている部位はリーディングエッヂ周辺です。
この2つがリーディングエッヂ周辺のクロスを他のどの部位よりも一番早く劣化させてしまう原因です。
2)マテリアル
劣化を遅らせ、キャノピーの寿命を延ばすために私たちはこれまでゲルベノール社のシリコンコーティングクロスを上面の全てと下面のフロント部分に使用してきました。
このクロスはパラグライダー用として最も耐久性の高いクロスです。しかしながらこのクロスは50g/uという重さがあり、総重量の増加を招いてしまうのです。
キャノピーの重量増加は単に背負って歩くのが大変だというだけではなく、ライズアップや空中でのグライダーの動きにも影響を及ぼすのです。
そこで私たちは今までのような上面に100%ゲルベノールクロスを使用したグライダーと同じレベルの耐久性を持ちながら、より軽量なグライダーを作る方法を過去2年間にわたって試みてきました。その中で一番効果のあった方法が劣化の早いフロント部分にゲルベノールクロスを使い、その他の部分には軽量なポルシェマリン社製クロス9017E38Aを使う手法でした。
このように部位に応じて最適な素材を組み合わせる事で完成したのが最新のエアウェイブグライダーに採用されているハイブリッド・セイルなのです。

ハイブリッド・セイル採用の効果はMUSTANGに非常によく現れています。
Mサイズの機体重量は5.6kg。アルピニスト用の超軽量グライダーに近づきながら、驚くべき事に耐久性はこれまでのゲルベノール100%グライダーとなんら変わりが無いのです。
より多くのパイロットのために私たちは今後開発するグライダーにハイブリッドセイルを順次採用していきます。
ハイブリッドセイル使用グライダー
| FLITE |
DHV1 |
| SPORT3 |
DHV1−2 |
| MUSTANG |
DHV2 |
| MAGIC FR2 |
COMP |
| BI−BOO |
TANDEM |
Bruce Goldsmith
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